「和菓子」というと、どんなものが思い浮かびますか?
美しい細工が施された練り切りや羊羹、お饅頭や大福など、いろいろな種類がありますが、これらの和菓子にはあんこが使われています。
和菓子は洋菓子に比べてバターなどの脂肪分の含有量が少なく、ダイエットにおすすめ、という話がありますが、和菓子に多く使われているあんこは一日どのくらい食べてもいいのでしょうか?
今回は、あんこを食べすぎないように、一日の摂取量の目安をご紹介します!
そしてときどき無性に食べたくなるあんこ、そこには何か原因があるのかについてもまとめました。
あんこの1日の摂取量の目安は?
あんこは1日でどのくらい摂取していいのでしょうか?
明確な決まりがあるわけではありませんが、あんこを「間食」と捉えたときに、1つの基準ができます。間食に関する基準では、一般的に成人女性であれば、200cal以下に抑えるのが望ましい、とされています。
あんこのカロリーは100gあたり、つぶあんで244kcal、こしあんで155kcalです。ちなみに、つぶあんの方が高いのは、皮が入っているためです。あんこだけ食べる機会は少ないと思うので、身近な和菓子に置き換えてみると、大福1個(96gのもの)のカロリーが232kcal。もちろんお餅の部分も含まれているので、このうちあんこは37gで91kcalです。
あんこの含有量が多いきんつばだと、1個(65gのもの)あたり172kcal、練り切りだと1個(50gのもの)で132kcal、羊羹だと1切れ(50g)で109kcalです。
意外とたくさん食べられそう、と思われたでしょうか?それとも少ないと感じられたでしょうか?
いずれにしても、和菓子一個分があんこの一日の摂取量の目安、と覚えておけばいいかもしれませんね。
それでもお腹が空いているときなどは、「もっと食べたい…」と思っちゃいますよね。
次はあんこを食べ過ぎると、どうなるのかまとめました。
「あんこを食べ過ぎる」とどうなる?
あんこを食べ過ぎると、どうなるのでしょうか?
気をつけたいことは主に2つ、糖分の摂りすぎと食物繊維の摂りすぎです。
それぞれについて、詳しくご説明しますね。
糖質の摂りすぎ
あんこには100gあたりで、48~55g程度の糖質が含まれています。
この糖質は、上白糖大さじ1杯が約9gなので、大さじ6杯くらいになります。先ほどの、間食は200kcal、あんこは100gあたりつぶあんで244kcal、こしあんで155kcal、ということを考えると、かなりの量です…!
そして糖質の過剰摂取は、生活習慣病の原因になります。
というわけで、あんこの食べ過ぎには注意した方がよさそうです。
食物繊維の摂りすぎ
あんこは主原料が食物繊維豊富な小豆ので、特にお腹の調子が悪いときには消化不良を起こすことがあります。
この食物繊維は、こしあんよりも皮が入っているつぶあんの方がさらに豊富と言われてます。
ただ、便秘気味のときには、お通じを手助けしてくれるという嬉しい効果も…。自分の体調と相談して、食べ過ぎには注意してくださいね。それでも何だか、あんこが無性に食べたくて、止められないときもある方も多いのでないでしょうか。あの衝動!には原因があるのでしょうか?
次はあんこを食べたくなるときの原因についてまとめました。
あんこを食べたいと思う時の原因は?
あんこが食べたくなるときには、どんな原因があるのでしょうか?
実はあんこを食べたくなるときは、ストレスを感じている場合が多いかもしれません。このストレスを解消するために、身体が糖分とあんこに含まれているセロトニンという成分を摂取しようとしているのかもしれません。
セロトニンって何なのでしょうか?
セロトニンが何なのか、ストレスと糖分の関係について、詳しく紹介します。
セロトニンとは
セロトニンとは、幸せホルモンとも呼ばれている物質で、ストレスに対して、精神を安定させるホルモンの一種です。
日本人は日常的にセロトニンが不足しているというデータも…。
このセロトニンはトリプトファンという物質から合成されますが、実はこのトリプトファンとあんこに深〜い関係があるんです!
あんこには、このトリプトファンをセロトニンに変えるために必要な栄養素も含まれています。つまりあんこを食べると、小豆に含まれているトリプトファンからセロトニンが合成されるので、ストレスが緩和される効果が期待できるかもしれません。
ストレスを感じていたり、脳が疲れていたりすると、身体が自然とセロトニンを求めている、ということですね。
ちなみにトリプトファンは、同じ豆類から作られている豆腐や味噌、醤油、チーズやヨーグルトなどの乳製品、お米などの穀類にも豊富に含まれています。
参考HP:厚生労働省(セロトニン)公式ホームページ
ストレスと糖分
疲れていると何だか甘いものが食べたくなりますよね。
実際に、糖分を摂取することでストレスが緩和されることが実証されています。
そのため、ストレスを感じているときには身体が自然とあんこに含まれている糖分を欲しがっているんです。
ただし、糖分は過剰に摂取してしまうと、血糖値が乱高下してしまい、かえってストレスが増加したり、依存性が高くなってストレスの負のスパイラルに陥ったりしてしまうので、注意が必要でしょう。
まとめ
今回はあんこの一日の摂取量の目安や、食べたくなる原因についてまとめてご紹介しました。
ときどき無性に豆大福が食べたくなる…。そんな方も多いのではないでしょうか。
美味しくてストレスも軽減してくれるあんこ、摂取量をしっかりコントロールして、上手に付き合っていきたいですよね。