立つって、敬語ではどう表現するんでしょうか?
分からなくて言葉に詰まってしまったことはありませんか?
この記事では、立つの敬語表現についてまとめました。
尊敬語・丁寧語・謙譲語と、すべての敬語について例文を挙げています。
「立つ」の敬語が、具体的にどのようなときに使うのかが分かりますよ。
立つの正しい敬語の表現は?
敬語には、尊敬語、丁寧語、謙譲語の3種類がありますね。
相手に対して、話し手が敬意を示すための言葉
・丁寧語:
言葉の使い方自体を丁寧にしたり、上品さを加えるための言葉
・謙譲語:
へりくだる、つまり自分を相手より低く位置づけて、その結果として相手をうやまう気持ちを表現する言葉。
敬語は、相手に敬意を示したいときや、言い方を丁寧にするときに使うことが分かります。
では、立つ、という言葉はそれぞれの敬語の場合、どういう表現になるのでしょうか?
「立つ」の尊敬語は?
立つ、は尊敬語ではどう表現するのでしょうか?
・お立ちになる
尊敬語の表現パターンとして「お~になる」という表現があります。
これに立つを適応すると、「お立ちになる」となります。
例文としては、
「朝礼のため、部長が席をお立ちになる」
「席をお立ちになる際は、足元にお気をつけください」
などと使うことができます。
・立たれる
尊敬語のもうひとつの表現パターンとして「~れる」という表現があります。
これに立つを適応すると、「立たれる」となります。
例文としては、
「校長先生が朝礼台に立たれる」
「証言台に立たれた○○さんの態度はびくともしなかった」
などと使うことができます。
・起立
また、立つことのバリエーションで、起立という言葉があります。
こちらは主に、座った状態や、席に着いた状態から立ち上がる場合に使う言葉です。
これを尊敬語とするために頭に尊敬の意味をつけて、「ご起立」と表現できます。
例文としては、
「どうかご起立ください」
「ご起立をお願いたします」
などと使うことができます。
「立つ」の丁寧語は?
「立つ」の丁寧語は、どのように表現できるのでしょうか?
立つ、の丁寧語は
・立ちます
と表現できます。
例文としては、
「風が強い日は波が立ちます」
「背筋を伸ばし、まっすぐに立ちます」
などと使うことができます。
「立つ」の謙譲語は?
「立つ」の謙譲語は、どのように表現できるのでしょうか?
「立つ」の謙譲語としては、
・立たせていただく
という表現が挙げられます。
頻繁に使われる表現ではありませんが、例文を挙げるとすれば、
「次回の先生の演説の際は、私もお手伝いで立たせていただきます」
などと使えます。
「立っておられる」は?
「立っておられる」という尊敬語の表現もありますね。
こちらは最近あまり使わない、という意見もあるようなのですが、実際のところ正しい表現なのでしょうか?
おられるという言葉はもともと尊敬の意味も表すため、「立っておられる」も尊敬語として間違いではないという意見もあります。
しかし、おられるという言葉については、だんだんと地方によって解釈が異なってきており、現在は尊敬語としては違和感があると感じる人の割合が多くなっているそうです。
その結果、立っておられる、という表現を使わない方や、正しくない、という意見の方も増えて来ているようです。
でも、似た表現の「立っていらっしゃる」や、「お立ちになっている」の方は尊敬語として広く使われているので、こちらを使えば間違いなく敬意を伝えることができそうです。
座るの正しい敬語は?
では逆に、座るという言葉の敬語は何になるのでしょうか?
「座る」の尊敬語は?
・お掛けになる
が最も良く使われる表現で、きちんとした印象も与えることができます。
「当日この席に市長はお掛けになる予定だ」
「お掛けになられて、どうかゆっくりお飲み物を召し上がってください」
などと使うことができます。
その他、
・お座りになる
・座られる
も尊敬語として使うことができます。
例文としては、
「こちらのマッサージチェアにお座りになれば、3分で3日分の疲労を取り除くことができます」
「まず、おじいさんが奥の席に座られた」
などと使うことができます。
「座る」の丁寧語は?
丁寧語の場合は
・座ります
という表現が使えます。
例文としては、
「私は電車ではなるべく座ります」
「叔父はいつもこの席に座ります」
などと使えます。
「座る」の謙譲語は?
謙譲語の場合は、
・座らせていただく
という表現が使えます。
例文としては、
「授業の際は、私はこちらの席に座らせていただきます」
「叔父はいつもこの席に座ります」
などと使えます。
まとめ
今回は、「立つ」という言葉の敬語表現について解説しました。
「立っておられる」という表現、かつては尊敬語として使われていたのですが、時代とともに違和感を感じる方が増えてきたということが分かりました。
しかし、まだ関西では良く使われる表現なのだそうです。
古い言葉遣いが、現在でも地方にだけ方言として残っているという例は、他にもあるようですよ。
良かったら調べてみてくださいね。
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