お正月飾りの鏡餅(重ね餅)は、毎年1月11日の鏡開きで小さくしてから食べます。
お餅をいただくことで、年神様のご利益をいただき、一年の無病息災を祈ります。
鏡開きでは、お餅を木槌(きずち)で叩いて、ひびの入った部分から手で細かくするのが一般的な方法です。
でも、家に木槌があるというお宅は、最近はそんなに多くはないのではないでしょうか。
幸運を授かるための鏡開きではありますが、疑問やお悩みを抱えていると億劫にもなってしまいますね。
・固くてうまく割れない
・カチカチのお餅を美味しく食べられる方法を知りたい
・欠き割ったお餅の大きさがバラバラ粉々で、どう料理したら良いのか分からない
こちらの記事では、鏡開きに関する疑問やお悩みを解消し、縁起良く美味しくいただくための方法をまとめました。
鏡餅がカチカチで固い!食べ方は?
鏡餅は年末から松の内が開けるまでの数週間、乾燥と寒さの中で飾られています。
そのため、大部分が乾燥してカチカチになっています。
普段のように焼くだけでは柔らかく食べることはできません。
鏡餅を美味しくいただくための方法は2つあります。
・油分を補う
水分を補う
そして、電子レンジであたためるか、鍋でとろけない程度に茹でます。
鍋の場合は煮立たせるととろけやすくなりますので、沸騰しない程度の火加減を保つようにしましょう。
すると、固かったお餅がつきたてのように柔らかく戻りますので、お好きな味付けで美味しく食べることができます。
油分を補う
揚げた後、塩や醤油、青のりなどでいろんな味付けにすると、飽きずに鏡餅を消費できます。
粉末のコンソメや粉チーズをまぶした洋風もおすすめです。
かき餅にする方法は、カチカチのお餅ほど美味しくいただける、という点が嬉しいですね。
また、粉々になった部分まで残さず食べることで最大限ご利益を授かれるとは言うものの、どうすれば粉々のお餅を無駄にせず美味しくいただけるのでしょうか?
粉々になった部分は、お雑煮、味噌汁やけんちん汁などの汁物に入れると、余すこと無く美味しくいただけます。
また、餅は乳製品との相性も良いので、クリームシチューやグラタンに入れても。
汁に自然なとろみがついて、冬の体をあたためてくれますよ。
・餅が固くならない保存の方法は,つきたての柔らかさをキープできる?
鏡餅の切り方
鏡開きに刃物を使ってはいけない、という理由は武士の風習に由来します。
鏡開きは江戸時代、武家の時代に始まった行事です。
そのため、刃物を使うことは切腹を連想させるので良くない、とされたのだそうです。
鏡餅は木槌(きずち)で叩き、ひびを入れてから手で細かくする方法が一般的ですが、
木槌がない場合はどうすれば良いでしょうか?
木槌(きづち)がない場合は、鏡餅をまるごと水につけて柔らかくします。
数時間置いておき、手で扱える柔らかさになったら、細かくちぎり分けていきます。
なかなか柔らかくならない場合や急ぐ場合は電子レンジを使うと時間短縮できます。
こちらであれば、力の弱い方や子供でもやりやすいですね。
真空パックの鏡餅の食べ方は?
最近はプラスチック容器に真空パックされた鏡餅が売られています。
乾燥してカチカチにならないし、カビも生えないので便利ですね。
しかし、あの二段重ねのフォルムのプラスチックとお餅が密着していて、若干取り出しにくいのも事実です。
お餅を加熱して柔らかくして取り出す方法もありますが、
私のおすすめはハサミを使う方法です。
こちらの方法だとお餅を加熱して柔らかくしないので扱いやすいですし、熱くなったお餅で手が「アチチ」となる心配もなく安全です。
プラスチック容器のふちより少しだけ内側を狙って切っていくのがポイントですよ。
それから、プラスチック容器の底側の縁から天井方面へむけて、まっすぐ切り上げていきます。
容器にカーブがあるので、少しずつハサミをすすめると力が入りやすいです。
手が滑らないよう十分に気をつけてくださいね。
上まで切り込みが入ったら、手でプラスチック容器をはがしていけばOKです。
鏡餅の意味は?
鏡餅は、しめ縄や門松と同じ正月飾りのひとつです。
お正月には年神様が家々を訪れ、その年の幸運を授けてくれるとされます。
正月飾りは、神様が迷わずに家に来られるための目印であり、またお正月の間神様がそこにいらっしゃるための依り代(よりしろ・神霊が寄りつくもの)でもあります。
一粒ひとつぶに神聖な力のやどる米をつき固め、神聖な円鏡形にととのえた鏡餅は、古来より神様が宿る食べ物とされてきました。
年神様がお帰りになったあとで神様がおられた鏡餅を開き、家族全員でいただくことでご利益を授かるのですね。
まとめ
今回は、鏡開きのときにどうやってカチカチのお餅を開くか、またどうすれば美味しく残さずいただけるかについてまとめました。
固くなったお餅は、あらかじめ水につけたり電子レンジを使って柔らかくすることで、鏡開きが格段に楽になることが分かりました。
また、以前はお餅ばかりで飽きてしまう、ということもありましたが、今は洋風のレシピも出てきて、バラエティ豊かに食べられることも分かりました。
鏡開きをしたことのないお宅も現在では多いかと思います。
今シーズンはぜひ、運気を呼び込み家族そろって楽しめるイベントとして、鏡開きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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