日本語を書く時、迷うときは多いですよね。特に漢字が難しいときはよくあります。
自分だけならいいのですが、メールやラインを送る時、または文書作成などのとき、恥ずかしい思いをしないように私もよく調べます。
特に今、私は日本語教師をしているので、教えるにあたって日本語の間違いがないよう更に気を付けています。
使い方が難しい漢字のなかでも、今回は、服があたたかいというときに「暖かい」と「温かい」どちらを使うかをまとめました。
服は暖かい or 温かい?使い分けや違いは?
まず、辞書から「暖かい」と「温かい」の意味を分けて調べたいと思います。
暖かい
寒すぎもせず、暑すぎもせず、程よい気温である。
goo辞書より
温かい
物が冷たくなく、また熱すぎもせず、程よい状態である。
goo辞書より
「暖かい」は気温に使い、「暑い」、「寒い」の真ん中でもより暑いに近いということですね。
また、「温かい」は、「熱い」、「冷たい」の真ん中で熱いに近く、食べ物や飲み物などに使いますね。
服は暖かいか温かいかどちらかですが、この辞書の意味から考えると
「暖かい服」が正解です。
なぜかというと、反対語を考えるとわかりやすいと思います。
以上で説明した通り、
「熱い服」、「冷たい服」とは言いませんよね。
一方、暖かいの反対語である
「暑い服」、「寒い服」と言うことはあります。
ちょっとニュアンスとして変ではありますが、「そんな寒い服着て!」なんて言われたことありませんか?私は10代の頃、母からよく言われましたね(苦笑)
ちょっと話がそれましたが、暖かいは服に使います。
気温が低いからあたたかい(暖かい)服を着る、という考え方もできますね。
布団や人,心は暖かい or 温かいどっち?
では、服以外にも暖かい・温かいどちらを使うべきかみていきたいと思います。
言葉
あたたかい言葉、というとき、漢字を使うときは
「温かい言葉」となります。
温かいには、下記のような意味もあります。
温かい
(温かい)思いやりがある。いたわりの心がある。「―・くもてなす」
goo辞書より
「暖かい」にはこういう意味がないので、暖かい言葉、とは言いません。
ただ、実際の生活では漢字ではなく「あたたかい言葉」とひらがなで書く場合が多いかもしれませんね。
人・心
人の場合も、「温かい人」「温かい心」と言います。
理由は、上記の「言葉」にもある通り、温かいは「心」に使うことができるからです。
温かい人というのは、温かい心を持っている人ということですよね。
あったかい人、など、この場合もひらがなを使う場合が多いですよね。
気温・気候
気温には、上記にもある通り「暖かい」を使い、「暖かい気温」「暖かい気候」と言います。
「今日は暖かいね」など言いますよね。この場合は漢字で書く場合が多いですよね。
口語使いであったかいね~というときは、ひらがなを使いますね。
英語では違いはある?
英語の使い方の違いですが、暖かい、温かいどちらも
「warm」を使います。
暖かい・温かいの使い分けの違いは、実はありません。
・温かい人
・温かい心
・暖かい気候
それぞれ、英語で言う場合をみていきたいと思います。
暖かい服
warm clothesと言います。
Your clothing looks warm.(あなたの服、暖かそうね。)と使うことができます。
温かい人
warm peopleと言います。
I’m happy to be surrounded by warm people.(私は温かい人に囲まれて幸せです。)と使うことができます。
温かい心
warm heartと言います。
She has warm heart.(彼女は温かい心の持ち主だ。)と言うことができます。
暖かい気候
It’s warm.と言います。
It’s warm today.(今日は暖かいね。)と使います。
まとめ
暖かいと温かいの違いをまとめました。
考えてみると意外に深いものだなと思います。そして、意味の多さに圧倒されました。
これを日本語教師として外国人に教える時、とても難しかったりします。。
暖かいと温かいの違いもそうですが、「冷える」と「冷める」と同様に難しいですね。
(「冷える」は常温から更に下がる、「冷める」は熱いものから温度が下がる、の違いがあります)
日本語は色んな意味があって、面白くもあり難しいですね。
またこれからも、色々な言葉の違いについてまとめていきたいと思います。
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