四字熟語と言われると、どんなものが思い浮かびますか?
有言実行や一期一会、大器晩成など、思いつくのは人それぞれだと思いますが、本当にたくさんの種類がありますよね。
座右の銘やモットーとして四字熟語をあげる人が多いせいか、四字熟語は明るく前向きな意味の言葉が多いように感じます。
それでは、逆にネガティブな意味の四字熟語はどんなものがあるのでしょうか?
今回はなかなか思いつきそうで思いつかない、ネガティブな意味の四字熟語について、調べてまとめてみました。
ネガティブな意味を持つ四字熟語は?
それでは実際に、ネガティブな意味の四字熟語をあげていきたいと思います。
意外と普段使っている言葉もたくさんありますよ。
意味は主に、広辞苑から抜粋してみました。
意気消沈
意味:元気をなくして、沈み込むこと。
例文:あの人は落選を重ねて意気消沈している。
ちょっと悲しい気分になるタイプのネガティブさですよね。
日常でもよくある光景な気がします。
意思薄弱
意味:意志の力が弱く、忍耐に欠け、自分の判断で物事を行えないこと。
例文:意思薄弱な男性と、これから長いお付き合いするのは難しいです。
疑心暗鬼
意味:疑心が起こると、ありもしない鬼の形が見えるように、何でもないことでも疑わしく恐ろしく感じる。疑心暗鬼を生ずの略。
例文:彼女は友人に裏切られ、疑心暗鬼になってしまっている。
疑心暗鬼に陥ると、負のループにはまり込んでしまうので、あまり良くないですよね。
自暴自棄
意味:失望・放縦などのために自分の境遇・前途を破壊して顧みないこと。やけになること。
例文:ずっと好きだった彼女に振られ、彼は自暴自棄に陥っている。
放縦(ほうじゅう・ほうしょう)は気ままなこと、わがままなことです。
よく使われている四字熟語の中で、ネガティブなものの代表格のような気がします。
四面楚歌
意味:たすけがなく孤立すること。周囲がみな敵や反対者ばかりであること。
例文:あの上司は権力をかさにやりたい放題だったせいで、今は四面楚歌になっている。
実はネガティブな四字熟語と言われて、私が真っ先に浮かんだのがこの四面楚歌でした。
諸行無常
意味:仏教の根本思想で、三法印に一つ。万物は常に変化して少しの間もとどまらないということ。
例文:その喜びはいずれなくなるものです。なぜならばこの世は全て諸行無常だからです。
三方印は仏教教理を特徴づける三つの根本的教説で、諸行無常・諸法無我・涅槃弱城をいい、一切皆苦を加えて四方印とすることもあります。
盛者必衰
意味:世は無常であるから、ときめく者も必ず衰えることがある。
例文:盛者必衰とはいうけれど、まさかあの会社が倒産するなんて。
先程の諸行無常とともに、「平家物語」の冒頭部分に出てくる言葉として有名ですよね。
前途多難
意味:これからの行く手に困難が多いこと。
例文:これからの道は前途多難かもしれないけれど、進むしかないんだ。
手練手管
意味:いつわりごまかすこと。人をあやつる手段・技巧。
例文:彼女が男の人を騙す手練手管は、見事としか言いようがない。
手練も手管も同じ意味で、二語を重ねて使うことで、意味を強調しているそうです。
そんなに悪い意味ではないと思っていたのですが、調べてみたら意外とネガティブな四字熟語でした。
飛花落葉
意味:花が風に散り木の葉が秋に落ちるように、世に移り変わりの無常であることのたとえ。
例文:飛花落葉の世の中、一度は栄え、一度は衰える。
諸行無常や盛者必衰に近い意味ですね。
みなさんがご存知の四字熟語もあったでしょうか?
改めて調べてみると、意外と日常的に使う言葉が多いと思います。
ネガティブな言葉ばかり見ていると、気持ちも沈みがちなので、今度はポジティブな意味の四字熟語をまとめてみました。
逆にポジティブな意味の四字熟語は?
日進月歩
意味:日に月に間断なく急速に進歩すること。
例文:現代の科学技術は日進月歩で進化している
前途洋洋
意味:将来が、明るく希望に満ちて広がっているさま。
例文:お二人の人生はこれから、前途洋洋で輝きあふれたものでしょう。
例文のように、結婚式のスピーチなどでよく使われるイメージですね。
七転八起
意味:いくたび失敗しても屈せず、起ち上がって奮闘すること。
例文:彼は七転八起してついに成功をおさめた
七転び八起きの四字熟語ヴァージョンですね。
雲外蒼天
意味:雲を突き抜けたその先には、青空が広がっている、ということ。転じて、努力して苦しみを乗り越えれば、すばらしい世界が待っている、という意味。
例文:雲外蒼天ともいうし、今頑張っていることはいつかは報われるから大丈夫だよ
あまり聞き慣れない四字熟語かもしれませんが、前向きでとてもいい言葉ですよね。
一陽来復
意味:陰がきわまって陽がかえってくること。陰暦11月または冬至の総称。冬が去り春が来ること。悪いことばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること。
例文:嫌なことばかり続いていたけど、ようやく一陽来復の兆しが見えてきた
冬至をすぎて徐々に日が長くなり、春に近づいていく様子ですね。
四海兄弟
意味:天下の人は全て我と同一人類で、親疎のわけへだてながなく親しみあうことが兄弟のようであるの意。
例文:皆が四海兄弟の心を持てば、もっと平和な世の中になるのに。
「しかいけいてい」と読みます。
私は初めてこの四字熟語を見た高校時代、四海兄弟って誰…?」と思いました…。
順風満帆
意味:追い風を帆いっぱいにはらむこと。物事が順調にはこぶさま。
例文:これまでに人生、順風満帆だった
大願成就
意味:大きな願望が成し遂げられたこと。願がとげられたこと。
例文:小さな努力を積み重ね、ついに大願成就して自分の店をオープンさせた。
勇往邁進
意味:目的を貫こうとして、わきめもふらずにまっしぐらに進むこと。
例文:彼は自らの理想を掲げて勇往邁進している。
目標に向かってまっすぐ突き進むイメージです。
猪突猛進に似ていますが、こちらは少し否定的なニュアンスが入ります。
百発百中
意味:矢や弾丸が放つごとにすべて命中すること。転じて、計画・考案・予想などが、すべて適切で適宜にあたること。
例文:得意なダーツなら百発百中できる自信があるよ。
駑馬十駕
意味:才能がない人でも、努力をすれば才能のある人に並ぶことができるということのたとえ。
例文:駑馬十駕の精神で学ぶべきだ。
「どばじゅうが」と読み、「駑馬」は、足の遅い馬のこと、「駕」は、馬に車をつけて走ることです。
足の速い馬は一日で千里もの距離を走るが、足の遅い馬でも十日間休まず走り続ければこれに追いつけるという意味から生まれた四字熟語です。
実は今回、色々な四字熟語を調べる中で出会った言葉なんですが、いい言葉だな、と思ったのでご紹介してみました。
いかがでしたでしょうか?
意外と、ネガティブな四字熟語と対になっているものも多くあっておもしろいですね。
まとめ
今回はネガティブな意味を持つ四字熟語の意味や使い方についてまとめてみました。
普段何気なく使っている四字熟語も、改めて意味や由来を調べてみると、新たな発見があって面白いですよね。
ネガティブな意味を持つ四字熟語でも、由来を調べると教訓や教えが含まれていて、とても勉強になりました。
これからは今回学んだ由来や教訓を踏まえて、四字熟語を会話や文章にうまく取り入れていきたいと思います。
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